「思い」というものは人間の心から生まれる。人間の心というのは、「自分さえ良ければいい」という利己的な心と「他の人々を助けてあげたい」という利他的な心、この2つから成り立っている。重要なのは、2つの心のうちどちらの割合が大きいかという点だ。
これついて、イギリスの啓蒙思想家ジェームズ・アレンは心を庭に例えてこのように説く。「優れた園芸家は、庭を耕し、雑草を取り除き、美しい草花の種を蒔き、それを育み続けます」。
つまり、利他的な心を養いたいと思うのであれば、絶え間ない「心の手入れ」が必要だということである。これを、まるで雑草が伸びっ放しの庭を放置するように心の手入れを怠れば、それに従うような人間性や人格が培われる。そして、そのような人間のもとには、それに相応しいだけの困難が次々と訪れるだろう。
片や、美しい心を持ち続けるのであれば、すばらしい人間性、人柄、人格を自分が手にすることができるだけでなく、それに合ったように良い出来事が起きるようになる。心から幸せだと思える理想的な環境は、他でもない「思い」が作り出す。「思い」はそれほど大きな力を持っている。
したがって、一生懸命勉学や仕事に精を出すのはもちろんのこと、心の手入れや整理はそれにも増して気にかけて施すことが肝心だ。「自分さえよければ良い」という利己的な心をできるかぎり抑えるべく、利他の心の庭を手入れしなければならない。
Reference:稲盛和夫流、自分の「思い」を必ず実現させる6つの精進方法
人生をよりよく生きるために必要なTサイクルの8つの要素。今回は、そのうちの1つ、他者(他者承認)に関する名言をご紹介しました。
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”Nobody is ever too old to dream. And dreams never grow old
ー L.M. Montgomery ”
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