ナレーション:東大卒業後、中途退社。そして、ギャンブルでの多額の借金。数多くの失敗を繰り返したという林先生。しかし、その失敗を自分の不得意な分野を知るための実験と捉えた結果、ここなら活躍できるという居場所を予備校講師に見出したのです。では、その居場所をどのように見いだすのか。林先生は、ある感覚を持つことが不可欠だと断言。それは一体?
社会において必要なことは、勝手に僕名付けているんですけど、群像の感覚。
ナレーション:群像とは、多くの人々の姿という意味。
群像の中に自分を置いてみて、自分がどういう状況で、どの役だったらできるのかって、客観的に見る目はありますか?
社会はそれがないと生きていくのが大変なんですよ。
ナレーション:つまり、群像の感覚とは、社会に出た時に自分の強みは何なのか。そして、自分の実力が周囲と比べてどのポジションにあるのかを客観的に見定められる能力。これが大切なんです。
ナレーション:そして、林先生はこの感覚から、現代文講師というポジションを見つけることができたのです。ちなみに、この群像の感覚。過去に非常に優れた人物が。
少し前の政治家で、金丸信(かねまるしん)さんという方がいらっしゃいました。当時はですね、竹下派の方でして。そう今日この人のこと思い出したのは、今日DAIGOさんがいらっしゃるということで。
竹下派7奉行と言われた中でですね、まだ首相じゃなかった将来有望な政治家をこの金丸さんという方が評価した時に、「無事の橋本、大乱世の梶山」。
どういうことかといえば、何にもない状況だったら橋本龍太郎さんが首相にいいだろうと。もっとぐちゃぐちゃになったら、これは梶山静六(かじやませいろく)さんの出番だ、と言った言葉で。僕は、これは本当に群像の感覚に溢れた言葉だなと今でも思ってる。つまり、時代状況の中で、必要な人物って変わるんです。
この芸能界の方っていうのは、そういう群像の感覚に優れた方がたくさんいるんですよ。
芸人さんたちがわーっとやっている時に、やっぱり同じ枠で被ったらキツイですよね、澤部さん?
澤部:そうですね。多々ありますけど…
出川:僕は難しいことはわかんないけど、自分が好きなものだけは誰にも負けないように突き進む。それは僕にとっては体を使って笑いをとることだったんだけど。そこだけ突き進んでれば、大丈夫かなと思ってやってるんすけどね。
でも、やっぱり群像の感覚お持ちですよ。このポジションなら自分はこういくっていう。意外と東大生は勉強ができた、しかも、褒められてきたから、群像の中に身をおいてみて、自分はどうだ?って捉える意識が薄いなーって思う生徒をたくさんみてきました。
ナレーション:せっかく一流大学卒業の肩書きがあっても、無理やり自分を押し通し、周囲の信頼を勝ち得ていない人。つまり、4のポジションに陥っている人は、自分が「できる」と思い込んでいることと、本来自分が「できる」こととの間にズレが生じているのに、そのズレを自覚できていないのかもしれません。
皆さんが持っている能力、決められた試験をきちんと解いて、そして穏やかにやっていきたいんだったら、公務員しかない。
でも、そうじゃなくて民間でやっていくっていうんだったら、自分にできることは何で、横には誰がいて、どういうライバル企業がいて。この群像の感覚を身につけないと、なかなか(社会で)生きていけないです。
これは一つの学び方としては歴史ですよ。色んな人を見たときに、自分に近い人(歴史上の人物)、そういう人を見つけると、その人の失敗、その人の成功、こういう風に状況を読めないと失敗するんだっていうようなこと。
こういう風に判断してうまく乗り切っていくんだという感覚。これは東大生、意外と弱いなと。
南雲:自分でもやっぱり東大っていうのを自分が気にしすぎていたのかもしれないです。自分が活躍できるポジションを探していこうと思います。
(活躍できるポジションは)いっぱいはないけど、何かは絶対にあるんですよ。
Reference:林先生が驚く初耳学!
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