漫才には教科書がない。だからこそ、僕は十八歳でこの世界に入った時、自分で教科書をつくろうと思ったんです。「これで勉強したら、絶対売れる」という「教科書」を。
こう語るのは、元お笑いタレントの島田紳助氏。
島田氏によると、自分が面白いと思った漫才師の漫才を、片っ端からテープに録音し、紙に書き出すことで、なぜ面白いのかを研究したとのこと。膨大なデータの中から「笑い」のパターンを見つけ出し「法則化」したわけです。
法則化して、自分の言葉で語れるようになっておくと、様々なメリットがあります。
他人に自分のことが伝えやすくなったり、自分の意見が間違っている場合は修正しやすくなります。また、情報収集も闇雲ではなく、自分にとって必要な情報だけを収集できるようになります。
「自分は何がやりたいのか」「どうやったら売れるのか」といった自分の想いや戦略を明確にすること。何かを達成するためには不可欠な要素だといえそうです。
本書は、2007年3月にNSC(吉本総合芸能学院)大阪で一度だけ開催された、島田紳助氏による特別講義の内容をおさめたものです。
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”A man is but the product of his thoughts; what he thinks, he becomes.
(人間はその人の思考の産物にすぎない。想いひとつで人はいくらでも変われる)
ー Mahatma Gandhi(インド独立の父)”
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