亀山敬司「投資なんてしてないで友だちつくれ」

by 亀山 敬司(DMM.comグループ 創業者)

渡辺

最後に聞きたいんですけど、先ほどおっしゃっていた「自分の時給」を上げるためには、やっぱり儲かる仕組みをつくるのが一番じゃないかと思うんです。

やっぱり、若いうちからそういうことを意識しておいたほうがいいでしょうか?

亀山さん

仕組みもいいけど、それより若いうちは人がついてくる人間になったほうがいいよね。

渡辺

なるほど、そう来ましたか。

亀山さん

だって、なんでこんな俺でも稼げてるかっていうと、要はたくさんの頑張ってくれる社員がいるからじゃん。俺は働いてくれてる社員から搾取しているようなもんだよ(笑)。

結局経営者って、社員が仕事できるように育てたり機会を与えたりして、利益が出たらちょっとずつ上前よこせよって言って、それを積み重ねて「資産何千億円です。えっへん」とか言ってるわけだから。

渡辺

上前よこせ(笑)。

亀山さん

そう。俺は藤田さんが成功したのもさ、彼に飛び抜けた才能があったからというよりも、人がついてきたからだと思ってるわけ。要は性格が良かったってこと。

逆に、性格はロクでもないんだけど、むちゃくちゃテクノロジーとかクリエイティブに強いIT企業の社長とかもいるじゃない。

そういう会社はその人間の力である程度までは上がるんだけど、そいつのクリエイティブ力が落ちると一緒に落ちる。

渡辺

それはおっしゃる通りですね。

亀山さん

だから勉強して、自分の時給を上げたあとは部下の時給を上げて、その上で彼らから上納金をもらう。これが一番稼げるんじゃない?

まぁ、25歳くらいのときならややこしいことを考えないで、まわりのヤツから慕われたらいいのよ。

渡辺

「慕われたらいい」って簡単に言いますけど…

亀山さん

要は信用されりゃいいってことだ。

渡辺

いや、でもどうやって信用されればいいんですか?

亀山さん

なにも難しくないよ。騙さないで、約束守って、助けてやればいい。

そうやって自分を信用してくれる友だちをいっぱいつくって、そいつらに「一緒にやろうぜ」って言えば、自分はバカでもなんだってできるから。

渡辺

ズバっと刺さりました…友だち、つくります。

亀山さん

友だちといっても、淋しいときにつるむ遊び友だちじゃなくて、お互いに信用できる友だちね。一緒に働こうと思える仲間。

Reference:「25歳で資産運用? 眠たいこと言うなよ」DMM亀山会長から若者へのお金のアドバイス

人生をよりよく生きるために必要なTサイクルの8つの要素。そのうちの3つ、「自己承認」「他者承認」「自己効力感」から、人の悩みは、大きく3つのカテゴリー、「自己の悩み」「人間関係の悩み」「仕事・お金の悩み」に分けることができます(参考記事:「人が悩む3つの要素」「人が悩む3つの要素#2」)。

例えば、「自己の悩み」とは、自分の能力や健康のこと、「人間関係の悩み」とは、教育や交友、子育てのこと、「仕事・お金の悩み」とは、キャリアや給与のこと。

今回は、「仕事・お金の悩み」に関する名言をご紹介しました。





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”Life will often test you. How you respond shows your character and your character determines your destiny

ー Jon Gordon
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理系屋代表