僕は、人間の心の構造やメカニズムについて興味があり、そのことについて日々考えながら生活をしています。
そうした生活を送っていると、何気なく耳に入ってくる情報でも考えるヒントになります。
最近ダイエットのためランニングを始めたのですが、その際、普段聞かないラジオをあえて聞きながら走るのも、貴重な情報源になるからです。
そんなラジオから今日は、夏目漱石の代表作である『それから』『門』『こころ』が、漱石の親友の妻への叶わぬ恋心から生まれたことを知りました。
と同時に、「それって昇華だな」と思いました。
人間には、受け入れたくない現実から心を守る働きとして、防衛機制と呼ばれるメカニズムが備わっており、「昇華」はその防衛機制の1つです。
「昇華」とは、性的衝動、攻撃衝動などをそのままの形で満たすことが許されない場合に、社会的、文化的に価値ある活動に置き換えることをいうのですが、漱石の行動は、まさにこの「昇華」に該当するのです。
歴史に「もし」はありませんが、漱石の恋が「もし」成就していれば、これらの名作は生まれなかったかもしれません。
つまり、嫌なことや辛いことは、必ずしも悪いことではないのです。
Reference:キャリアカウンセラー養成講座 text2(日本マンパワー)
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”All progress takes place outside the comfort zone.
ー Michael John Bobak ”
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