人間の存在や精神を理解するにあたって、大きく分けて二つの立場があります。
人間の体や脳がどれほど複雑であっても、結局は物質の集まりなのだから、人間も物理法則によって説明される。これが一つめの考え方で、自然主義と呼ばれます。
もう一つは、これに反する立場で、人間精神は物質には還元されない特殊な存在であるとします。すなわち反自然主義です。
人間の精神が物理法則に従うかどうかについての議論は昔からされてきました。歴史的にみると、人間の精神を「かけがえのないもの」と考える哲学者は反自然主義の立場であることが多いですが、科学の発展が著しい現代においては、自然主義の立場が強くなっています。
物理や化学といった自然科学のように、現象に規則性があれば法則化することは可能です。しかし、このブログで取り上げているような、一見すると科学とは無関係に思われる、人生に関する格言や名言にも規則性(共通点)は見られます。
これらは、科学的には証明されていません。ただ、こうした事象から人間の精神も物理法則に従っていると考えることはできます。
なので、「私とは何か?」「心とは何か?」といった哲学的な命題を、科学が解明してもおかしくないと思います。
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”Although I cannot move and I have to speak through a computer, in my mind I am free.
(私は動くこともできませんし、コンピュータを通してでないと会話することもできませんが、心は自由です)
ー Stephen Hawking(理論物理学者) ”
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