by 上野 洋平(キャリアアドバイザー)
7つの習慣を執筆したスティーブン・R・コヴィーは、世界でもっとも影響力のあるビジネス思想家の一人ですので、ご存知の方も多いと思います。
7つの習慣を最近改めて読み返した時に、なぜ”7つ”の習慣なのか、ふと考えこんでしまいました。ちなみに7つの習慣は下記になります。
①主体的であること、②終わりを思い描くことから始める、③最優先事項を優先する、④Win-Winを考える、⑤まず理解に徹し、そして理解される、⑥シナジーを創り出す、⑦刃を研ぐ
とはいえ、7つである根拠は何もないわけではなく、本書の中に下記のような図が出てきます(出典:フランクリン・コヴィー・ジャパンホームページ)。
もちろんこの図で十分なのですが、T理論に当てはめた時に7つの習慣がどのような位置づけになるのか興味があったので考察してみました。その結果が下図になります。
図解で語録
Tモデル(関連記事:上野洋平「人生は変えられる」)で考えると、第1の習慣は「自己承認」、第2の習慣は「目的」、第3の習慣は「行動」、第4の習慣は「自己承認と他者承認」、第5、第6の習慣は第4の習慣のための「行動」、第7の習慣は「自己効力感」に該当します。
つまり、Tモデルの重要概念である「自己承認」「他者承認」「自己効力感」「目的」「行動」の5つ全てが、7つの習慣で触れられていることになります。このように考えると、Tモデルは7つの習慣と整合性が取れていると言えると思います。
では、なぜ習慣の数が7つなのか、という当初の疑問ですが、スティーブン・R・コヴィーは、恐らくTモデルでいうところの「結果期待→自己効力感→行動→目的→結果期待→‥」というサイクルを回すためには、習慣は7つ必要になると考えたのだと思います。つまり、このサイクルを回していくことが、人生をより良く生きるためには必要なのです。
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”Habit is either the best of servants or the worst of masters.
ー Nathaniel Emmons ”
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