スティーブ・ジョブズ「何をしてきたかと同じくらい、何をしてこなかったかを誇りたい」

by スティーブ・ジョブズ(アップル 創業者)

投資部のキャプテン・神代(かみしろ)は、体を鍛えるために毎日夕方、テニスの壁打ちを日課にしています。この「壁打ちしかしていない」はずの神代が、テニス部の部員・林に試合を申し込み、ワンセットマッチで勝利を収めました。

負けた林はすっかり自信を失い、「テニスをやめる」と言い出します。困ったテニス部のキャプテンが、神代にそのことを告げに行くと、神代は林に向かって「どうして自分は負けたのだと思う?」と尋ねます。神代の答えは「君は何でもかんでもやろうとしすぎた」というものでした。

「スティーブ・ジョブズはかつてこう言っている。何をしてきたかと同じくらい、何をしてこなかったかを誇りたい』と。すべてのプレーでうまくやろうとしすぎれば、かえって中途半端でミスだらけのプレーヤーになってしまう。それよりは『このプレーだけは絶対に負けない』というものをひとつ見つけることだ」という神代の言葉に、林もようやく思い直すのでした。

神代の言った「あれもこれもとやることを増やしてしまう時というのは、決断できていない時だ」という言葉には、私も大いに頷くところがあります。例えば事例にも挙がっているアップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏は“やることを減らす”達人でした。

アップルは今に至るまで、時価総額で世界のトップを走る大企業ですが、それだけ規模の大きなメーカーでありながら、「扱っている製品が他の企業に比べて圧倒的に少ない」という特徴があります。ジョブズ氏は自分の会社を1度追い出され、戻ってきてみると、同社には40種類もの製品がありました。氏はそこから徹底的な取捨選択を行い、最終的には自社商品を2種類のノートパソコンと2種類のデスクトップに集約させました。

ジョブズ氏の復帰後アップルは、ヒット商品を重ねる快進撃を始めます。氏は生前、「何かを捨てなければ前に進むことはできない」という言葉を残しています。このように、「何をするのか?」ということ以上に、「何をしないか?」を決めるのは重要なことなのです。

Reference:中途半端な「結果」は、出したくない!ならば、“減らす達人”を目指せ――マンガ『インベスターZ』に学ぶビジネス

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理系屋代表