「人間関係の悩み」に関する成功者の言葉#3

人の悩みは、大きく3つのカテゴリー、「自己」「人間関係」「仕事・お金」に分けられる。例えば、「自己」に関する悩みとは、自分の能力や健康のこと、「人間関係」に関する悩みとは、教育や交友、子育てのこと、「仕事・お金」に関する悩みとは、キャリアや給与のこと。

今回は、成功者の「人間関係の悩み」への向き合い方や捉え方を、名言や格言を通して紹介する。

野地 秩嘉(ノンフィクション作家)

北野武(ビートたけし)監督には映画についてインタビューをしたことがある。彼の作品『アキレスと亀』(2008年)についての取材で、同作品は絵画がテーマとなっていることもあり、映画の内容だけでなく美術についても尋ねた。

だが、もっともわたしの記憶に残っている言葉は映画や美術の話ではない。現在も務めている東京藝術大学大学院映像研究科の特別教授(当時)として、「学生に何を教えているか」だった。

わたしの問いに対して、ちょっと考えた後、彼はこう答えた。
「学生たちをいちばんいいフランス料理店に連れていって食事させること」

映像の演出方法についても教えているのだろうけれど、彼は映画についての知識よりも、「学生に経験をしてもらう」ことが大切だと繰り返していた。(中略)

わたしは一度、ある高級寿司屋でビートたけしと一緒だったことがある。そのとき、彼は確かに若い弟子を連れていた。どうやら運転手をしている弟子だったようだが、「お前はたくさん食え」と寿司をすすめていた。

彼は弟子に生活を教えていた。笑いでも映画の演技でも、人間は自分の生活以上の表現をすることはできない。たけしは日常とは違う生活を体験させることで、弟子に芸の本質を教えていたのだ。

ー 成功者が実践する「小さなコンセプト」

Reference:ビートたけしの弟子の育て方は「すべてを経験させること」

石川 尚子(ビジネス・コーチ)

質問には、「質問されると人の意識がそこに向かう」という効果があります。「なぜ、仲良くできないの?」と質問されると、「自分は仲良くできない子なんだ」というセルフイメージが強化されてしまいます。「なぜ、言うことが聞けないの?」と質問するのは、「あなたは言うことを聞かない悪い子」と言い聞かせているようなものです。

「どうしたの?」、「どうしたいの?」、「どうすればいいと思う?」と質問していくことで、自然と、「解決策を自分で考える」方向に子どもたちの意識が向かい始めます。自分がやりたいことをやるために、相手と折衝する必要があれば、その方法も考え始めます。

将来、社会に出た時に、このような思考力とコミュニケーション力は、非常に大きな財産となります。子どもの意識が、自己否定感に向かうのか、解決志向のプロセスに向かうのかは、日頃から、どんな質問を投げかけられてきたのかに左右されると言ってもよいでしょう。

Reference:質問の仕方で子どもの将来が変わる?[やる気を引き出すコーチング]

堀江 貴文(ライブドア元社長)

話す時、まずは負け顔見せなさい

Reference:堀江貴文「話す時、まずは負け顔見せなさい」





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”Life is like walking on a tightrope. We are sure to fall if we keep looking back instead of focusing on what is ahead

ー Master Cheng Yen
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理系屋代表